第6回:文脈の編集 ――「ただの道」を「歴史の舞台」に変える
【現在地:幸せの循環モデル】
第2部【誇り】の続きです。前回は、自ら関わることで愛着を持つ「IKEA効果」について話しました。今回は、その愛着を他者にも伝わる「価値」へと変換する技術、「文脈の編集」について解説します。
【発見】→ 【誇り】 →【共有】→【経済】→【還元】 ↻
【前回の振り返り】
第5回では、無条件の「郷土愛」と能動的な「シビックプライド・誇り」の違いを整理し、住民が地域の価値形成プロセスに参加すること(IKEA効果)の重要性を説きました。今回は、発見された「点」としての素材を、魅力的な「線」としての物語につなげるための編集術についてお話しします。
「ハコモノ」を作る前に、「物語」を作る
「観光客を呼びたいなら、まず立派な博物館を建て、映えるモニュメントを置け」。 一昔前、地域活性化の議論になると、なぜか判で押したようにこの手の「ハードウェア信仰」が出てきたものでした。流石に最近はもう聞かれなくなってきましたが、高額投資必須では、予算のない地域は指をくわえて見ているしかありません。
しかし、諦めないでください。
物理的な実体を変えずとも、そこに引く「補助線」を変えるだけで、風景の意味は劇的に反転します。モノをいじるのではなく、「意味(コンテキスト)」を書き換える。これこそが、資本力に頼らない地方が取れる生存戦略です。
※本連載は無料ですが、第二回からはメールでの登録が必要となります。また、メール登録をいただいた方には東京カメラ部から地方創生に関連するメールが送信されることがあります。